労災保険が適用となる会社と労働者の範囲について教えて下さい

労災事故Q&A

労災事故Q&A 基礎知識

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労災保険が適用となる会社と労働者の範囲について教えて下さい。
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労働者をひとりでも雇っている会社は、労災保険の適用会社となります。
また雇用形態にかかわらず労働者は労災保険の適用者となります。
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労災保険が適用となる会社は、「強制適用事業」と「暫定任意適用事業」のふたつに分けられます。前者は、労働者を使用する会社は全て、労災保険の適用となる会社であり、後者は、例外として一部の「農林水産業」の事業を営む個人経営の会社は任意(認可を受ければ労災保険の適用が受けられます)でよい、ということを意味しています。ちなみに、ここでいう任意適用の農林水産業はあくまでも個人経営を対象としていますので、農林水産業を営む法人企業であれば当然に強制適用事業となります。
一方、労災保険の適用が除外されている事業としては、国家公務員と地方公務員、船員の3つの業務になります。これら公務員などの人達は、労災保険制度とは別に独自の災害補償制度による補償が受けられることになっています。では、適用事業所において、労災保険が適用となる労働者の範囲はどうなっているのでしょうか。労災保険においては、労働基準法でいう労働者の範囲と同じですので、会社に勤務して仕事をしている正社員はもちろんのこと、パートやアルバイト、出向者、派遣社員、外国人労働者などほとんど全ての労働者が労災保険の適用者となります。ただし、中小企業の事業主などは労働者ではありませんので、労災保険の適用は受けられません(事業主などでも労災に加入できる特別加入制度については下記のコンサルタントからのアドバイスを参照)。

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労災保険の場合は、雇用保険や社会保険と違い、労働者の個別的な加入手続きがありません。労災の手続きとしては、年に1回、労働保険料の申告書を提出するのみです。もちろん申告書を作成する際には、正社員だけでなく1日しか働いていないようなアルバイトの賃金も含めて申告します。

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中小企業の事業主などであっても使用する労働者の人数要件をクリアすれば、特別加入制度により労災保険に加入することができます。「金融業や保険業、不動産業、小売業」であれば労働者50人以下、「卸売業、サービス業」であれば労働者100人以下、「その他の業種」であれば労働者300人以下という人数要件をクリアすればその会社の事業主などは、労災保険に加入することができます。ただし、特別加入制度へ加入するためには、労働保険事務組合に業務委託をすることが必要になります。
〈社会保険労務士 PSR正会員 村松 鋭士〉