太田隆次の人事講座

京都こそ本当の水の都 [目指せ!人事の雑学王]

投稿日時:2014/03/26(水) 09:00rss


 普通、京都といえば、古い都、多くの寺社旧跡というイメージが強いのですが、実は京都市こそ本当の水の都なのです。イタリアのベニスも水の都といわれますが、これは観光地としての意味です。

 地図を見れば一目瞭然ですが、京都には北の山々から桂川、滋賀の琵琶湖から宇治川、奈良の山々から木津川という良質で水量豊かな三本の大きな川が合流し、川だけでなく200億立方メートルもの豊富な地下水を貯えています。

 この豊富で良質の水が政治的にも経済的にも京都の発展を支えてきました。

 米を原料とする日本酒は大量の水と良さが命です。ワインの水分は葡萄だけですが、日本酒は出来上がるまでにその20倍の水が必要です。京都の伏見は大量の良い水と水利の便に恵まれ古くから月桂冠など銘酒の名産地として現代まで栄えています。

 野菜は豊富な水のおかげで「京都野菜」といわれる独特の美味しい野菜が育ち、京都は野菜を中心とした和食の老舗の発祥の地になりました。

 有名な友禅染は、染料を繊維に染み込ます最後の仕上げに、安定した水質と一定の温度の大量の水が必要ですが、古くから桂川で人の手で染物を流しながら仕上げていました。現在では環境保護のため、構内の100メートルの深さから地下水をくみ上げ循環させています。

 平安時代には寺社や貴族の家に多くの日本式庭園が作られました。日本式庭園は池や水の流れが必要で、水の豊富な京都にはうってつけでした。

 地下鉄工事は地下水路を避けるよう配慮されましたが、庭園の井戸が枯れるなどの影響があり、今後の地下鉄の拡充建設は見送られるそうです。