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組織は絶えず進化している [人事の教養]
4月はどの企業も新しい組織と人事辞令のシーズンです。数年では分かりませんが10年単位で見るとどの企業でも組織名が大きく様変わりしています。人事部門は担当部門から回されてくる新しい組織名を事務的に辞令として発行するだけでなく、その理由をよく理解しておかねばなりません。組織は時代の流行や経営者や担当部門の気まぐれで変わるものではなく、経営や部門を取り巻く環境の変化に対応するために進化するものです。
ダーウィンは進化論の神髄をひと言でこう説明しました。
「最も強い生き物や賢い生き物が生き残るのではない。環境の変化にもっとも適応した生き物が生き残るのである」
経営組織も生き物と同じで進化します。モノ作りの高度成長時代と違い、現代は企業の生死を賭けた先行き不透明のグローバル競争時代で、恐竜のような強い大きな組織が必ずしも生き残るのではありません。企業規模に関係なく、生き残りを賭けて新しい環境に柔軟に適応して組織を進化させた企業だけが生き残るのです。そのキーワードは、企業自らのための静的な「管理」から、顧客満足第一にして利益を生む動的な「戦略化」「統合化」への移行です。
その例を図解すると次のようになります。
かつて20世紀の高度成長時代に、「人事部は只の辞令書き」と揶揄された時代がありました。21世紀は一転して誰も経験したことのない混乱の時代です。それを乗り切るのは、人材の競争力と組織の競争力しかありません。人事部は「只の辞令書き」であってはなりません。環境の変化を読み取り、企業の生き残りを賭けて人と組織の競争力を強くする役割を担っています。
ダーウィンは進化論の神髄をひと言でこう説明しました。
「最も強い生き物や賢い生き物が生き残るのではない。環境の変化にもっとも適応した生き物が生き残るのである」
経営組織も生き物と同じで進化します。モノ作りの高度成長時代と違い、現代は企業の生死を賭けた先行き不透明のグローバル競争時代で、恐竜のような強い大きな組織が必ずしも生き残るのではありません。企業規模に関係なく、生き残りを賭けて新しい環境に柔軟に適応して組織を進化させた企業だけが生き残るのです。そのキーワードは、企業自らのための静的な「管理」から、顧客満足第一にして利益を生む動的な「戦略化」「統合化」への移行です。
その例を図解すると次のようになります。
旧組織 → | 経営環境の変化 → | 変化に適応するための新組織 |
---|---|---|
経営企画 | グローバル競争の激化 | 国内志向からグローバル志向の強化へ (新組織例:グローバル統括本部) |
人事 | 人材競争の激化 | 人事主体から人材開発の強化へ (新組織例:人材開発部) |
経理 | 財務競争の激化 | 会計・出納から財務力の強化へ (新組織例:財務部) |
総務 | 総務機能の競争激化 | 他部門サービスから自ら利益生む組織へ (新組織例:知的財産部) |
倉庫 | 物流競争の激化 | 他部門サービスから自ら利益生む組織へ (新組織例:地域別ロジスチック部) |
営業 | 販売競争の激化 | セールス活動主体から顧客満足生む組織へ (新組織例:製品別マーケティング部) |
かつて20世紀の高度成長時代に、「人事部は只の辞令書き」と揶揄された時代がありました。21世紀は一転して誰も経験したことのない混乱の時代です。それを乗り切るのは、人材の競争力と組織の競争力しかありません。人事部は「只の辞令書き」であってはなりません。環境の変化を読み取り、企業の生き残りを賭けて人と組織の競争力を強くする役割を担っています。
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