太田隆次の人事講座

「目には目を」は仕返しの意味にあらず [目指せ!人事の雑学王]

投稿日時:2015/03/25(水) 09:00rss


「情けは人の為ならず」が、「情けを人にかけてはならない」と誤解され、時々、話題になります。

「目には目を」も、「目には目だ、やり返せ」という誤解があります。
 
正しくは「相手の仕打ちには同じ程度の仕打ちを返すにとどめよ」です。

この言葉は古代のバビロニア王ハンムラビ(紀元前1700年代)が、多民族国家を治めるには誰にも公平な司法制度が必要と、
「何をしたらどういう罪になるか」を死刑から重い順に列挙し、
その途中に「目を傷つけたら目に罰を」という意味で「目には目を、歯には歯を」と定め、
以下「手には手を、足には足を」と続き「打ち傷には打ち傷をもって償わねばならない」と「ハムラビ法典」を定めました。
 
 それが近代国家の現代刑法の
「犯罪の重さに対応する刑罰の限界をあらかじめ法律で定める罪刑法定主義」のルーツになりました。

明治時代に日本の刑法も同じ考えで制定されました。 
 
「目には目を、歯には歯を」は、古代の法律では「仕返しは同じ程度の刑罰にとどめる」ということでした。
それが「やられたらすぐやり返せ」と、威勢よくけしかける意味で使われることが多いようです。