太田隆次の人事講座

「一般化」には三つの使われ方が・・・ [人事の教養]

投稿日時:2015/07/17(金) 08:16rss


「一般化」には三つの使われ方があります。
 
1.あることが広く行き渡ること
 「週休二日制が一般化した」がその例です。
 
2.ある一部だけに着目し、全体にも当てはまると決めつけてしまうこと
 典型的な例は日本生産性本部が毎年発表している「今年の新入社員のタイプ」です。
 平成26年度は「自動ブレ-キ型」です。説明によると、平成26年度の新入社員は
 「困難な壁にぶっつかる前に未然に回避する傾向がある」そうです。
 従って先輩や上司は「自動ブレーキをかけられる前に何事も挑戦だ」とけしかけることが
 肝要だというのでしょう。
 ちなみに平成25年度は「ロボット掃除機型」、平成24年度は「奇跡の一本松型」、
 平成23年度は「はやぶさ型」、平成22年度は「ETC型」、平成21年度は「エコバッグ型」
 でした。その年の流行商品や時代を象徴するようなことを取り上げて、新入社員全部がそうだと
 一般化することは出来ません。一部の若者の言動から「最近の若い者は」と一般化した決めつけは、
 古代にもあって文献によると、古代ギリシャや古代エジプトでも、年長者が「近頃の若い者は
 年長者や教師に挨拶もしない」と嘆いていたそうです。
 
3.論理学や科学の世界で、ある特定の事象を抽象化して「法則化」すること
 難しくいうと、「科学の世界での一般化とは、さまざまな事物に共通する性質を抽象し、一つの概念に
 まとめて普遍化すること」です。科学者に共通する使命感です。
 例えば「一気圧で水に熱を加えれば100度で沸騰する」「1+1=2」などです。
 しかし「月には動物はいない。水星にもいない、金星にもいない、火星にもいない、
 だから地球以外に動物が存在する星はない」という一般化は、膨大な天体すべてを検証していないので、
 こういう「一般化」は「早まった一般化」と称されています。
 
 なお、一般化と直接の関係はありませんが、「平成27年度 新入社員の働くことの意識」調査が
 下のURLのように、2015年度7月9日に公表されました。
 (日本生産性本部、日本経済青年協議会)前年度との増減の比較で意識の変化が読みとれて参考になります。
 
 http://activity.jpc-net.jp/detail/lrw/activity001445.html