太田隆次の人事講座

金を残すは下、名を残すは中、人を残すは上 [人事の教養]

投稿日時:2015/09/01(火) 08:39rss



「金を残すは下、名を残すは中、人を残すは上」は、古くから組織のトップの生き様の究極のあり方として
よく言われてきた名言です。現代風に言い直せば、最後の間際に、「金を残すことや名前を後世に残すことより、
部下を後世に残すにふさわしく育てていたらマル」ということです。

組織の競争力を高める「人を残した」成功例から自問自答のヒントをあげて見ましょう。
 
1.人を残す=人材育成が自分の役割という使命感を持って部下と日常、接していますか

部下は、単なる自分の持ち駒ではなく、組織から預かった時点の人材を、仕事を通じて
最高の人材に育成して組織に返すのが上司たる自分の最大の使命であると肝に銘じていますか。
部下を「単なる助っ人として使ってきただけ」なのか「同時に訓練・育成を委託された    
預かりものとして懸命に鍛えてきたと確信をもって言えるか」を、自問自答してみて下さい。
あるトップは「私は全社員を日本という国家から預かっている国民と思っている」から
派遣社員や非正規社員はいない。

 
2.人を残す=人材育成の目標をお互いに明確に定めていますか

抽象的でお題目的な「部下の育て方」の羅列から脱却して、いわゆる「使用前」と「使用後」の
数値の変化を「目に見える目標」にします。

例えば:
 
  グローバル力        現在の水準           目標の水準
   コミュニケ-ション
   国際ビジネス
   ・・・・・・
 
3.人事評価制度や目標管理制度に「人を残した」評価がありますか、活用されていますか

人事評価制度や目標管理制度はとかく個人の「売上・利益に結び付いた評価、達成度」
という短期の「成果」にとらわれ過ぎて、もっとはるかに重要な「企業競争力を高めたか」の
人材育成評価が軽視され、あるいは無視されている事例が多く見受けられます。
 
業種、職種を問わず多くの優れた指導者が「自分を鍛えてくれた上司に今、感謝の気持ちで一杯です」と
述懐しています。あなたも、今の部下達から将来、感謝される上司であり続けて下さい。