太田隆次の人事講座

影響力(インフルエンス)とインフルエンザは言葉のルーツは同じ - だから? [目指せ!人事の雑学王]

投稿日時:2011/09/15(木) 09:00rss


 「影響」は、英語でインフルエンス(Influence)ですが、
あのインフルエンザ(Influenza) と言葉のルーツが同じということを知っていますか?

 駄洒落の好きなある人が、「インフルエンザが流行すると、社会に大きな影響を与えるからだろう」と説明していました。
もっともらしいですが、それは違います。

二つとも古代占星術にルーツがあります。

古代の占星術では、星から「インフルエンス」という霊液が絶えず流れ出ていて、
人間の行動や運命を決めていると考えられていました。これが「影響」のインフルエンスのルーツです。
今でも、占星術は星の並び方が万物の運命を決めているといいます。

一方、風邪のインフルエンザは、近代医学の祖と言われる古代ギリシャのヒポクラテス(BC 460~370頃)が書いた、
咳と高熱の流行性疾患の記録がインフルエンザの最古の記録です。しかし、病名はありませんでした。

この風邪は周期的に広く流行するので、その原因は、星の並び方で出てくる霊液の「インフルエンザ」の仕業に違いないと、
14世紀のイタリアのフィレンツェの占星術師たちが、この風邪を「インフルエンザ」と名づけました。

 人の「影響力」も、この風邪も、その根源は占星術の星が発する霊液のインフルエンスと同じと考えたのです。

実際の日常生活やビジネスの場では、表向きの説明とは別の、見えざる圧力が働いて納得していることも多いのです。
利害関係とか人間的魅力とかカリスマ性とかいわれる「影響力」です。
たとえば、有能な車のセールスマンと向かい合って話を聞いているうちに、いつの間にか買っていたとか、
その人が自分の前にいるだけでその人の言うことは何でも信じ込んでしまいたくなるという経験は、大なり小なり、誰にでもあります。

いいことだけでなく、その人の持つ権力や派閥の発する見えざる力で、
他人に影響を与える悪さ加減も占星術のインフルエンスに似ています。

人材教育では、この「影響力」の源泉を、
1.地位や権力、2.共有する個人的関係や人間的魅力、3.高い専門性による信頼度、4、相互の利益など情緒に訴える、
の四種類に区分して、コミュニケーション力の向上に応用しています。

良きにつけ悪しきにつけ、「影響力」の大きい人とは、これらのどれかをうまく使い分けている人です。

最近の欧米企業の研修では、上の源泉の「地位や権力」は「権力抜きの影響力」(Influence Without Authority)が
あるべき理想の「影響力」と説くのですが・・。