在留資格はVISAと何が違うのか?外国人を雇うにはなにが必要か

外国人雇用Q&A

外国人雇用Q&A ビザ・入管関係

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在留資格という言葉をよく聞きますが、VISAと何が違うのでしょうか?また外国人を雇うには一体なにが必要なのでしょうか?

 
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在留資格(IMMIGRATION STATUS)とは法務省の許可権限で与えられるもので、外国人が入国後どのような活動をするのかについて27種類の資格に分類されています。たとえVISAがあっても、在留資格がなければ90日を超えて日本に滞在することや日本で報酬を受け取る活動をすることはできません。
 また外国人を雇うためには、27種類の在留資格の中でも「就労できる在留資格」または「身分関係による在留資格」を持っている必要があります。
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1.在留資格の種類
ア 就労できる在留資格
・ 「外交」「公用」「教授」「芸術」「宗教」「報道」
・ 「投資・経営」「法律・会計業務」「医療」「研究」「教育」「技術」「人文知識・国際業務」「企業内転勤」「興行」「技能」「技能実習」
イ 就労することができない在留資格
・ 「文化活動」「短期滞在」
・ 「留学」「研修」「家族滞在」
ウ 身分関係による在留資格
・ 「永住者」
・ 「日本人の配偶者等」
・ 「永住者の配偶者等」
・ 「定住者」
エ その他
・ 「特定活動」

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ア及びイの在留資格は、それぞれの活動(仕事)内容に適合していなければなりませんが、ウの在留資格は活動に制限がないので、どのような仕事をしても構いません。

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2.査証(VISA)と在留資格の関係
7つの査証に対応する在留資格は次のように決められています。
・外交査証・・・在留資格「外交」
・公用査証・・・在留資格「公用」
・就業査証・・・在留資格「教授」「芸術」「宗教」「報道」「投資・経営」「法律・会計業務」「医療」「研究」「教育」「技術」「人文知識・国際業務」「企業内転勤」「興行」「技能実習」「技能」
・一般査証・・・在留資格「文化活動」「留学」「研修」「家族滞在」
・短期滞在査証・・・在留資格「短期滞在」90日、30日又は15日
・通過査証・・・在留資格「短期滞在」15日
・特定査証・・・「日本人の配偶者等」「永住者の配偶者等」「定住者」「特定活動」

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すべての査証が在外公館へ直接発給を求めるわけではありません。招へい機関や雇用側企業の状況は、日本国内で審査した方がより的確な判断が可能だからです。そこで法務省では、入国しようとしている外国人が日本において行おうとしている活動が27の在留資格に該当するかどうかを事前に審査する制度を設けています。これを「在留資格認定証明書制度」と言います。この証明書を入国を予定している外国人に郵送し、本人がそれを持って在外公館へ査証申請をするというのが実務上の取り扱いです。

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3.外国人を雇うための在留資格
外国人が日本で報酬を得て働くためには「就労できる在留資格」または「身分関係による在留資格」のいずれかの在留資格が必要です。外国人登録カード(2012年7月からは在留カード)およびパスポートで確認してください。ただ、応募面接の段階では概ね学生であることが考えられますので、在留資格を「留学」などから「人文知識・国際業務」などへ変更する必要があります。この場合は日本に在留したままで在留資格を変えることができます。

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査証なしで来日している外国人を雇う場合は、たとえ在留資格の要件を満たしていたとしても一旦帰国してもらわなくてはなりません。これは、「短期滞在」から就労できる在留資格への変更が認められていないからです。

入管法では、就労できる在留資格(身分関係によるものを除く)を取得していても、単純労働は認められていません。単純労働とは、専門的な技術、技能や知識を必要としない荷役労働や工場労働などです。

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『就労ビザ』とか『結婚ビザ』などと使われている用語は、ほとんどの場合「在留資格」のことを指しています。『ビザがありますか?』という質問は誤解を生じますので、必ず「在留資格」の種類を確認するようにしましょう。

〈社会保険労務士・行政書士 PSR正会員 橘 直己〉