評価制度の目的は、出来る社員とダメな社員を見分けることだ → 本当か?

人事制度10の間違い

人事制度10の間違い その6

◎評価制度の目的は、出来る社員とダメな社員を見分けることだ
⇒ 本当か?
社内で競争させる評価制度ではなく、多くの社員が成長できる評価制度とすることが重要です。いつも優秀な社員が良い評価で、ダメな社員がダメなままでは「人を育てる」評価制度とは言えません

普通の社員を優秀に、ダメな社員を平均になるように育てよう

ここに20人の社員が居る会社があるとします。その会社に評価制度を導入しました。この評価制度は、優秀な社員とダメな社員を選別することが大きな目的です。その結果によって給与を決めたり昇格させたりします。さて、この評価制度を3年間運用したら、その会社の社員はどのように変わっているでしょうか。たぶん、もともと優秀だった人は相変わらず良い業績を残しているでしょう。しかし、ダメな社員だった人は優秀な社員に変身しているでしょうか。たぶんこの人は競争することを諦めて、低い順位に甘んじる選択をしているだろうと推測できます。
ほとんどの場合、ダメな社員は評価制度を導入してもその評価制度が「育てるしくみ」となっていない場合、やはり相対的にはダメなのです。

評価制度の狙いは平均的な社員のレベルを上げること

どうも一般の評価制度は、優秀な社員を選別して、つまり「誰が会社により多く貢献したか」を測定することばかりに気を取られていて、結果的にはいつも優秀な社員が良い評価をもらうこととなって、平均的な社員は平均的な評価結果、ダメ社員は低い評価結果になっているように思えてならないのです。このような評価制度では、何がメリットなのでしょうか。あたかもホームランが打てない選手に向かって「ホームランを打て。打たないと評価は低いぞ」と叫んでいるだけのような気がします。
そうではなくて会社や上司はホームランの打ち方を教えなければ選手は打てるようにはならないのです。もっと打ち方を教えられる人事制度、つまり育てることを目的とした資格等級制度や評価制度にすべきなのです。

明確に必要な能力と努力を示すことが大切です

上司が部下にこう言ったとしましょう。「君、もっと仕事を効率的にしてもらわないと困るよ」、すると部下は、「分かりました。そうします。ところで効率的に仕事をするってどうすればいいんですか」と聞き返しました。このとき、上司は何と答えられるでしょうか。このときに言える返事がいわゆるコンピテンシーです。「明日使う予定の材料を機械の横に揃えてから帰れ」といった指示がでればそれがホームランを打つコツ、行動となります。
このように成果が上がったかどうかという結果の評価も大切ですが、どうすれば良い結果が出るのか、そのコツを評価の着眼点として明確に記載し、そのコツ、つまりその努力をしたかどうかを評価する仕組みとすれば、それは結果そのものではなく、「良い結果を生むであろう能力や努力」を明確にすることとなり、平均的な社員やダメな社員の成果が大きく改善されることが期待できます。例えば、営業マンでは「水曜日には次週のアポが20社すべて取れている」などを皆で実行するような評価制度とすべきです。
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