労働時間の基礎知識

サービス残業対策

サービス残業対策:労働時間の基礎知識

サービス残業対策として、まずは労働時間の基礎知識を見てみましょう。

ここでは「残業」や「残業代」を減らすための知恵を提供します。
ただ、「残業」について考えるときは、まず、「労働時間」というものを正確に理解しなくてはいけません。
そこでここでは、
  1. 「労働時間」って?
  2. 「時間外労働」って?
  3. 「割増賃金」って?

という3つをご説明します。
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1.「労働時間」とは?

労働時間は「1日8時間、1週40時間を超えない」よう労働基準法で定められています(ただし、商業・映画・演劇業・保健衛生業・接客娯楽業で、従業員数が10人未満の事業は、1週間44時間とされています)。
これは、法律が定めた時間ということで「法定労働時間」と言われます。
それに対し、会社が独自に定める労働時間を「所定労働時間」と言います。
たとえば「週休2日で、朝9時から夜5時までが勤務時間、あいだ1時間は休憩」という会社があったとすると、この会社の「所定労働時間」は、「1日7時間、1週35時間」ということになります。
「法定労働時間」と「所定労働時間」が同じ会社も多いとは思いますが、上記の例のように異なっている場合は、残業代などに影響が出てきますので、この部分はよく注意してください!

2.時間外労働とは?

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専門知識のない一般の人が「残業」という場合、「所定労働時間」を過ぎた分の労働を指すことが多いようです。
ただ専門的に「時間外労働」という場合、それは「法定労働時間」を過ぎた分の労働を意味します。
時間外労働をさせる場合に大切なのは、
★就業規則などで残業がある旨を定めること
★「時間外労働や休日に関する協定(36協定)」を結び、届けること
です。
上記2つの要件を満たさずに時間外労働をさせると、法律違反になりますので、気をつけましょう。
※「時間外労働や休日に関する協定(36協定)」とは、時間外労働や休日労働について労働組合あるいは労働者の過半数を代表する者と結ぶ協定のことです。労働基準法第36条に定められているため36協定と呼ばれています。

3.「割増賃金」って?

割増賃金の支払が必要な場合は、3つあります。
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【1】時間外労働……「法定労働時間」を超えて働かせた場合、2割5分以上の割増を支払う必要があります。
ただし「法定労働時間」を超えて働かせた時間が1か月につき60時間を超えた場合、その超えた時間については5割以上の割増を支払う必要があります。(※当分の間、一定規模の中小企業は除かれます。)
【2】休日労働……「法定休日」に働かせた場合、3割5分以上の割増を支払う必要があります。
※「法定休日」というのは、原則1週間に1日の休みを指しますので、土・日休みの会社で土曜日のみ出勤させたとしても、日曜日に休みを与えられれば、休日労働の割増は必要ありません。土曜日に出勤させたことにより、週の労働時間が40時間を超えた場合のみ、「時間外労働」の「2割5分増し」の割増を支払ってください。
【3】深夜労働……22時~5時の間に働かせた場合、2割5分以上の割増を支払う必要があります。
※労働基準法第41条に規定する「管理監督者」などには、「時間外労働」「休日労働」という概念はありませんが、「深夜労働」は発生します。22時~5時に働かせた場合は割増を払ってください。

「時間外+深夜」「休日労働+深夜」という場合もありますので、下記の表を参考にしてください。
<社会保険労務士 PSR正会員 遊部 香>
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