始業時間と終業時間の繰り上げ・繰り下げを活用する

サービス残業対策

サービス残業対策その2

始業時間と終業時間の繰り上げ・繰り下げを活用する

「午前中は業務に余裕があるのに、午後になってから当日中に仕上げないとならない注文が入ってくるため、どうしても遅くまで残ってもらう従業員が必要になってしまう。」
「午後一番に出荷しなければならないので、早出をして作業をしてもらう必要があるが、午後はそんなに人手がいらない」
日々の受注状況等により、上記のようなケースで、本来であれば不要な残業が発生している場合があります。このようなとき、始業時間と終業時間を、従業員ごとに繰り上げたり、繰り下げたりすることで、残業時間を削減することができます。

サービス残業対策
午後からの受注に対応するため、事前にその日は終業時間後の作業が発生することが予想される場合は、上の図のように、あらかじめAさんやCさんの始業時間を繰り上げ、終業時間を繰り下げておくことで、残業時間を発生しないようにすることができるのです。
従業員ごとに1日の作業時間帯が異なり、それが固定化されている場合には、従業員ごとに始業時間と就業時間を個別に設定すればよいのですが、通常は一律の業務内容であるにもかかわらず、臨時的に、大きくその日の作業スケジュールが変動するようなことがある場合には、この始業時間と終業時間の繰上げ・繰下げの活用が効果的です。
始業時間と就業時間の繰り上げ・繰り下げを活用すれば、必要な時間帯に人員を確保した上で、本来不要であった残業手当を削減できることになります。従業員にとっても、実労働時間の短縮につながり、通勤ラッシュを避けた時差出勤や早帰りによるプライベートな時間の確保ができるなどのメリットがあります。

サービス残業対策
【1】始業時間と就業時間の繰り上げ・繰り下げを行う場合は、個別の労働契約書に明記するか、就業規則にてその旨を定める必要があります。
【2】1日の所定労働時間はそのままで、勤務する時間帯を変更することになります。

<社会保険労務士 PSR正会員 森川 康治>