社会保険料の基礎知識

社会保険料適正化

社会保険料適正化:社会保険料の基礎知識

社会保険料の基礎知識について

社会保険料適正化を考えるにあたって、社会保険料の基礎知識を確認しましょう。

そもそも社会保険料ってなに?

保険の種類

    ◆社会保険料◆
     ・健康保険料
     ・介護保険料(40歳以上)
     ・厚生年金保険料
    ◆労働保険料◆
     ・労働者災害補償保険料(労災)
     ・雇用保険料

保険料の決定

保険料は
標準報酬月額×保険料率=保険料
という数式によって計算できます。

保険料率というのは、政府や健康保険組合が決めているものですので、基本的に1つの会社の力でどうにかできるものではありません。
ですから、「社会保険料の適正化」を考える場合、大切なのは
「標準報酬月額」
です。

標準報酬月額とは?

標準報酬月額は
「基本給」+「残業手当」+「通勤手当」+「その他の手当」
によって決定されます。

ただし、「標準報酬月額」=「給与額」ではありません。
「標準報酬月額」は○○万円~△△万円の場合は、一律□□万円など、給与額を等級に区分し、決定されます。

社会保険料適正化

上の図を見ると分かるように、給与月額が37万円の場合も、39万円の場合も、標準報酬月額は「38万円」(健康保険26等級 厚生年金22等級)となります。

いつ標準報酬月額を決めるの??

  1. 資格取得時決定(基本的に入社時)
    入社の際に給与と通勤手当、残業代を含めて決定します。
  2. 定時決定(毎年7月に行います)
    毎年7月1日に、直前の3か月間に従業員へ支払った給与の総額をその期間の月数(給与支払の基礎となった日数が17日未満である月は対象からはずされます)で割った額を報酬月額として、標準報酬月額を決定します。

    社会保険料適正化
     
  3. 随時改定(昇給などによる給与額の変動があったとき)
    継続した3か月間に支払った給与の総額を3で割った額が、元の報酬月額に比べて著しい差(標準報酬月額保険料額表の等級に2等級以上の差)が生じた際に行います。降給の場合も同じように行います。
    3か月のうちの1か月でも、給与支払の基礎となった日数が17日未満であった場合、随時改定は行われません。

    社会保険料適正化
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賞与を支払ったときの保険料は?

従業員に支払った賞与の額に基づいた標準賞与額を算定し、保険料は支払った月ごとに決定します。
厚生年金保険の場合は、「1か月に支払う賞与の上限が150万円」ですので、1回に300万円など払っても、「150万円」払ったのと同じ保険料になります。
健康保険は「年度累計の上限が540万円」ですので、1回目に300万円、2回目に300万円支払うと、2回目に支払った60万円に対しては保険料がかからないことになります。

社会保険料適正化

社会保険の対象とならない「人」

働く形態によっては、社会保険の対象外となる「人」がいます。社会保険料削減のためには、この「人」たちを活用しましょう。

  • 労働時間の制限がある「人」
    パート・アルバイトなど時給で働く「人」は、働く時間が正社員の労働時間のおおむね4分の3未満であれば、社会保険の対象外となります。
  • 期間の制限がある「人」
    2か月以内の短期の雇用契約をした「人」は、社会保険の対象外となります。
  • 契約形態で労働者とならない「人」
    請負契約または委託契約により個人事業主として働く「人」は、社会保険の対象外となります。また、派遣労働者は派遣元に加入義務がありますので、派遣労働者を受け入れている会社においては、社会保険の対象外です。


<社会保険労務士 PSR正会員 遊部 香>