人事・労務に関するトピックス情報

コンテンツ提供元:株式会社ブレインコンサルティングオフィス 

2010/11/25

アスベスト 被害の999事業所を公表-厚労省


 厚生労働省は24日、アスベスト(石綿)が原因で中皮腫や肺がんなどの関連病を発症し、09年度に労災や救済の認定を受けた従業員がいた999事業所(うち新規787)の概要を公表しました。05年の初公表以来の認定は実数で4896事業所。09年度にアスベスト被害で労災認定や石綿健康被害救済法の対象となった人は1180人でした。また、厚労省は、労災を認定されながら「実態が不明」と説明していた石綿肺について、来年度の認定分から公表する方針を明らかにしました。

 公表されたのは、労災保険法に基づく労災認定者や石綿健康被害救済法による救済認定者が働いていた事業所で、非公表の個人事業主など54事業所を含めれば1053事業所。業種別では、耐火建材に石綿が含まれる建設業が54.1%、製造業が37.2%でした。

厚労省は周辺住民も含めて健康状態の確認を呼びかけております。

事業所一覧(厚労省HP)
→ http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000000wogh.html

 石綿肺は、石綿粉じんを大量に吸って肺が硬くなる病気で、じん肺の一種。石綿肺患者の存在は事業所の危険性の指標になります。厚労省は石綿肺の労災認定者について「他のじん肺との区別が難しい」と、事業所を明らかにしていませんでしたが、来年度からは区別する方法を定めて調査し、公表する方針に転換ました。