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2011/06/20
アスベスト:石綿労災一転認定 未検査見逃し2度不支給
神戸港で約20年間、アスベスト(石綿)の荷役作業にあたり、肺がんになった兵庫県内の男性(79)の労災申請を2度不支給の決定をした後に神戸東労働基準監督署が、調査の不手際を認め、一転して労災認定したことが19日明らかになりました。
「肺に石綿が認められない」との意見書を出した医師が根拠となる検査をしていなかったのに見逃していたとみられています。
男性を支援したNPO法人「ひょうご労働安全衛生センター」(神戸市)によると、男性は平成16年8月に肺がんがみつかり、18年月にに石綿肺などの療養補償給付を申請しましたが、同署は「(アスベストを吸った人特有の)石綿小体などが確認できない」との医師の意見書を理由に不支給としました。男性は22年7月にも再び申請したが、同様の理由で不支給になりました。
しかし、今年1月に肺がん手術の際に除去した組織を検査したところ、認定基準を大きく上回る石綿小体が検出され、
報告を受けた同審査官が同署に再調査を指示。同署は不支給決定を取り消し、肺がんが見つかった16年8月にさかのぼって支給されるという。
同センターによると、2度の不支給決定が覆るのは全国的にも珍しいといいます。
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