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女性活躍推進のウソホント
【男性の育休取得の実情】 日本で男性の育休取得はなぜ増えないのか? [女性活躍推進のウソホント]
【男性の育休取得の実情】 日本で男性の育休取得はなぜ増えないのか?
当社は、「働く女性のお悩み解決サイト:Woo!(ウー)」という情報サイトを運営してい ます。
そちらに先日、ある組織で男性で初めて育休を取得した方のインタ ビューが掲載されました。
1 育休取得のきっかけ

インタビューでは、平岩公認会計士事務所の平岩雅司さんにお話を伺いました。前職で男性 初の育休取得者となられ、現在では独立して働いておられます。
現在の男性育休取得率は2%程度なので、50人に1人はいるはずですが、「育休をとった男 性とは出会ったことがない」という方は多いはず。
よく見てみると「1日だけ育休を経験してみた」「1週間だけ育休をとった」という短期取 得も全てカウントされているので、本当の意味で育休を取得した男性は実際の数値より少な いのだと思います。
そんな中平岩さんは、今から13年前、第一子誕生を期に育休を取得されました。期間は2ヶ 月間だったとのことです。
「平成25年10月1日から平成26年9月30日までの1年間に配偶者が出産した男性のうち、 平成27年10月1日までに育児休業を開始した者(育児休業の申出をしている者を含む。) の割合は2.65%で、前回調査(同 2.30%)より 0.35ポイント上昇した」
「平成 27 年度雇用均等基本調査」の結果概要 – 厚生労働省
平岩さんに、育休を取得されたきっかけをお聞きしたところ、意外な答えが返ってきました。
『それがですね…「これだ!」という決定的な理由は、自分でもよく分かりません。あえて いうなら「子どもが産まれたことがきっかけで、自然と取得する流れになった」ということ でしょうか。
僕は妻に対して「働いてほしい」とか「家にいてほしい」などと言ったことはありません。 仕事を辞めたければやめればいいし、働きたければ働けばいい。そこは僕がどうこうしろと いう話ではなく、本人が決めることです。
ただ「もし出産後に妻が働くことになり子守をしてくれる人が見つからなければ、僕が仕事 を減らしてもいい」と思っていました。
私たち夫婦は、育児や家事について「これは妻の役目、夫の役目」と決めてしまうのではな く、気づいた方がやればいいという考え方でやってきました。 お互いに「やってよ」と押し付けるのではなく「自主性に任せる」という考え方です。』
2 男性が育休をとると、周囲の風当たりは強くなるのか?

『上司も周囲も大人ですから、面と向かっては言いませんが「内心はよく思っていない部分 もあるのだろうな」と感じることはありました。また長女が小学校にあがったタイミングで 時短勤務をしましたが、その時も「諸手を挙げて大歓迎!」というわけではありませんでし た。ただ、それは仕方がない部分もあると思いますね。
急な仕事に対応できないことは多々ありました。上司からみれば「使いにくい部下」だった と思います(笑)当然「急な仕事だっていつでも対応できます!残業も可能です!」という 部下のほうが、上司は仕事をふりやすいですよね。』
表立って何かを言う人はいないとはいえ、難しさややりにくさはあるようです。
3 日本で男性の育休が増えないのはなぜ?

日本で男性の育休取得が増えない原因は何だと思われるか、平岩さんにお聞きしてみまし た。
すると平岩さんは、このようにおっしゃいました。
『僕は、全員が育休を取るべきだとは思っていません。本人が取りたければ取ればいいし、 取らないという選択肢ももちろんあります。ただ、その上で男性の育休取得が増えない原因 をあげるならば、
「人事評価や仕事の機会を失うことへの不安」と「当事者意識の欠如」の2点かなと思います。
「人事評価に悪影響を及ぼしそうだ」という想像が出来てしまうことや、「目立つ仕事や社 内で重要とされる仕事に関われなくなり、結果として職場であまり活躍できなくなること」 への不安です。また、そのあたりがせめて社内ルールとしてはっきり決まっているならまだ しも、そうはなっていないのでさらに不安を抱いてしまいます。
また当事者意識の欠如とは、「育児は自分や男性がやることではない」と考えてしまってい ることです。これは夫婦間での夫や、会社の中の世代間の考え方の違いにも当てはまります。』
確かに「育児は女性がするものだ」という感覚は、男女問わず持っている人が多いと思いま す。私自身もそうですが、「女性側が主体的に育児に関わりすぎる」部分も大いにありますよね。
まだ壁は高い「日本の男性の育休取得」ですが、昨年、フェイスブック創業者のマーク・ ザッカーバーグが、第一子誕生をきっかけに育休を取得したことが話題になりました。
日本でも少しずつ、根付いていくといいですね。
■インタビュー全文はこちら 「働く女性のお悩み解決サイト:Woo!(ウー)」
会社初育休取得男性に編集長が突撃取材~平岩公認会計士事務所 平岩雅司さん~
Woo!では定期的に、働く女性のインタビューや女性活躍推進に役立つ情報を更新していま す!

当社は、「働く女性のお悩み解決サイト:Woo!(ウー)」という情報サイトを運営してい ます。
そちらに先日、ある組織で男性で初めて育休を取得した方のインタ ビューが掲載されました。
1 育休取得のきっかけ

インタビューでは、平岩公認会計士事務所の平岩雅司さんにお話を伺いました。前職で男性 初の育休取得者となられ、現在では独立して働いておられます。
現在の男性育休取得率は2%程度なので、50人に1人はいるはずですが、「育休をとった男 性とは出会ったことがない」という方は多いはず。
よく見てみると「1日だけ育休を経験してみた」「1週間だけ育休をとった」という短期取 得も全てカウントされているので、本当の意味で育休を取得した男性は実際の数値より少な いのだと思います。
そんな中平岩さんは、今から13年前、第一子誕生を期に育休を取得されました。期間は2ヶ 月間だったとのことです。
「平成25年10月1日から平成26年9月30日までの1年間に配偶者が出産した男性のうち、 平成27年10月1日までに育児休業を開始した者(育児休業の申出をしている者を含む。) の割合は2.65%で、前回調査(同 2.30%)より 0.35ポイント上昇した」
「平成 27 年度雇用均等基本調査」の結果概要 – 厚生労働省
平岩さんに、育休を取得されたきっかけをお聞きしたところ、意外な答えが返ってきました。
『それがですね…「これだ!」という決定的な理由は、自分でもよく分かりません。あえて いうなら「子どもが産まれたことがきっかけで、自然と取得する流れになった」ということ でしょうか。
僕は妻に対して「働いてほしい」とか「家にいてほしい」などと言ったことはありません。 仕事を辞めたければやめればいいし、働きたければ働けばいい。そこは僕がどうこうしろと いう話ではなく、本人が決めることです。
ただ「もし出産後に妻が働くことになり子守をしてくれる人が見つからなければ、僕が仕事 を減らしてもいい」と思っていました。
私たち夫婦は、育児や家事について「これは妻の役目、夫の役目」と決めてしまうのではな く、気づいた方がやればいいという考え方でやってきました。 お互いに「やってよ」と押し付けるのではなく「自主性に任せる」という考え方です。』
2 男性が育休をとると、周囲の風当たりは強くなるのか?

『上司も周囲も大人ですから、面と向かっては言いませんが「内心はよく思っていない部分 もあるのだろうな」と感じることはありました。また長女が小学校にあがったタイミングで 時短勤務をしましたが、その時も「諸手を挙げて大歓迎!」というわけではありませんでし た。ただ、それは仕方がない部分もあると思いますね。
急な仕事に対応できないことは多々ありました。上司からみれば「使いにくい部下」だった と思います(笑)当然「急な仕事だっていつでも対応できます!残業も可能です!」という 部下のほうが、上司は仕事をふりやすいですよね。』
表立って何かを言う人はいないとはいえ、難しさややりにくさはあるようです。
3 日本で男性の育休が増えないのはなぜ?

日本で男性の育休取得が増えない原因は何だと思われるか、平岩さんにお聞きしてみまし た。
すると平岩さんは、このようにおっしゃいました。
『僕は、全員が育休を取るべきだとは思っていません。本人が取りたければ取ればいいし、 取らないという選択肢ももちろんあります。ただ、その上で男性の育休取得が増えない原因 をあげるならば、
「人事評価や仕事の機会を失うことへの不安」と「当事者意識の欠如」の2点かなと思います。
「人事評価に悪影響を及ぼしそうだ」という想像が出来てしまうことや、「目立つ仕事や社 内で重要とされる仕事に関われなくなり、結果として職場であまり活躍できなくなること」 への不安です。また、そのあたりがせめて社内ルールとしてはっきり決まっているならまだ しも、そうはなっていないのでさらに不安を抱いてしまいます。
また当事者意識の欠如とは、「育児は自分や男性がやることではない」と考えてしまってい ることです。これは夫婦間での夫や、会社の中の世代間の考え方の違いにも当てはまります。』
確かに「育児は女性がするものだ」という感覚は、男女問わず持っている人が多いと思いま す。私自身もそうですが、「女性側が主体的に育児に関わりすぎる」部分も大いにありますよね。
まだ壁は高い「日本の男性の育休取得」ですが、昨年、フェイスブック創業者のマーク・ ザッカーバーグが、第一子誕生をきっかけに育休を取得したことが話題になりました。
日本でも少しずつ、根付いていくといいですね。
■インタビュー全文はこちら 「働く女性のお悩み解決サイト:Woo!(ウー)」
会社初育休取得男性に編集長が突撃取材~平岩公認会計士事務所 平岩雅司さん~
Woo!では定期的に、働く女性のインタビューや女性活躍推進に役立つ情報を更新していま す!

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