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その「恐怖」には理由がある。 ~若手社員が電話を取れないのは、彼らのせいではありません~

更新日時:2025/12/12

オフィスの静寂を破って、固定電話のベルが鳴り響く。 ベテラン社員にとっては「日常の風景」ですが、その瞬間、新入社員の背中がビクッと強張るのを見たことはありませんか?
電話に出るのが怖い」「誰からかかってきたか分からない電話に出るくらいなら、メールで済ませたい」 そんな若手の声を聞くと、つい「習うより慣れろだ」「ビジネスマナーの基本だろう」と、精神論で片付けてしまいたくなるかもしれません。
しかし、少しだけ時計の針を戻して、彼らが育ってきた環境を想像してみてください。そこには、彼らが電話に恐怖を感じてしまう、もっともな「理由」が存在するのです

「お母さんが出る」という関門が消えた時代

私たち上の世代が子供の頃、友達と遊ぶ約束をするには、相手の家の固定電話にかけるしかありませんでした。
「トゥルルルガチャ」 受話器の向こうから聞こえるのは、友達の声とは限りません。大抵の場合、友達のお母さんやお父さんが出ます。 「あ、もしもし、〇〇組の佐藤ですが、鈴木君はいらっしゃいますか?」
緊張しながら名乗り、用件を伝え、友達に取り次いでもらう。 実は私たちは、子供の頃から知らず知らずのうちに、「見知らぬ大人と話し、目的の相手につないでもらう」という高度なコミュニケーションの訓練を積んでいたのです

一方、今の若手社員たちはどうでしょうか。 彼らが物心ついた時には、すでに携帯電話やスマートフォンが当たり前でした。 友達への連絡は、LINESNSDM。通話をするにしても、相手のスマホへダイレクトにつながります。「誰が出るか分からない」というドキドキ感もなければ、「親に取り次いでもらう」というハードルもありません。
つまり、彼らにとって電話とは「知っている相手と、11で話すためのツール」なのです

会社の電話は「ブラックボックス」

そんな彼らが、社会人になって初めて「会社の固定電話」という未知のツールに直面します。
誰からかかってくるか分からない(相手の番号も名前も表示されないことが多い)
どんな用件か分からない(クレームかもしれないし、早口で聞き取れないかもしれない)
自分の知識で答えられるか分からない(取り次ぐべきか、自分で答えるべきか判断がつかない)
彼らにとって、これは恐怖以外の何物でもありません。 しかも、周囲には先輩や上司という「観客」がいて、自分の受け答えを聞かれています。失敗して怒られるかもしれない、恥をかくかもしれないというプレッシャーは相当なものでしょう。
彼らが電話に出られないのは、やる気がないからでも、能力が低いからでもありません。単に、その状況に「慣れていない」だけ、そして「正解の型を知らない」だけなのです

研修は「スキル」という武器を渡すこと

だからこそ、若手社員には丁寧な「電話応対研修」が必要です。 それは、「社会人の常識」を教え込む場ではなく、「未知の敵と戦うための武器」を渡してあげる場であってほしいと思います。
「マニュアル通りに話せば大丈夫」というスクリプト(台本)を用意してあげるだけでも、彼らの安心感は大きく変わります。 「分からなければ、一度保留にしていいんだよ」 「聞き取れなかったら、もう一度お名前を聞いても失礼じゃないよ」 そうやって、一つひとつの不安要素を取り除いてあげること。それが、彼らにとっての強力な武器になります

かつて私たちが、友達の親御さんに電話をするときにドキドキしながら経験値を積んだように、彼らにも「練習の場」と「安心できるサポート」が必要です。
もし、オフィスの電話が鳴って若手社員が固まっていたら。 「なんで出ないんだ」と叱る前に、「怖がらなくて大丈夫だよ」というメッセージを込めて、まずは研修の機会を作ってあげてください。 受話器の向こう側にいる相手とつながる喜びを知ったとき、彼らはきっと、頼もしい戦力へと成長してくれるはずです。

**開催予定の公開研修**

直近では、以下のような開催スケジュールとなっております。

https://ill.co.jp/icc/ikusei/contents.html#price

アイルキャリアカレッジ電話応対基礎研修プログラムの詳細はこちら
https://ill.co.jp/icc/ikusei/contents.html#
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アイルキャリアカレッジの全て研修プログラム一覧はこちら
https://ill.co.jp/icc/

 

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