コンテンツ提供元:株式会社ブレインコンサルティングオフィス
2011/03/02
鬱自殺 マツダに6400万円賠償命令
自動車大手マツダの元社員だった兵庫県出身の男性=当時(25)=が自殺したのは、同社が過労に対する配慮を怠ったためとして両親が同社に約1億1千万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、神戸地裁姫路支部は28日、同社の事後対応による両親の精神的苦痛も認め、計約6400万円の支払いを命じました。
中村隆次裁判長は「質的、量的に過剰な労働で、自殺は業務に起因する。一方で上司の適切なサポートもなく、同社は安全配慮義務を怠った」として過労自殺を認定し、さらに「葬儀で上司が冗談を言うなどし、両親は二重に精神的苦痛を被った」とも認めました。
判決などによると、男性は入社3年目だった2006年11月から、それまでベテラン社員が担当していた購買業務に配置換えとなり、時間外労働が増え、自殺する1、2か月前は月80時間超の時間外労働があったほか、取引先とのトラブルが起こり、自宅でも業務を余儀なくされるなどしていました。しかし上司の支援はなく、長時間の残業などが重なり、男性は鬱病を発症。2007年4月、社宅の自室で首つり自殺しました。
広島中央労働基準監督署は、21年1月に労災と認定していますが、裁判でマツダ側は「過重労働はなく、上司もサポートしていた」などとして争っていました。
« 何のために働くか-「生活のため」「お金を稼ぐため」、ビジネスパーソン意識調査 | 失業率4.9%で横ばい 1月、製造業などで就業者減 »
記事一覧
- 違反した場合に求人不受理にできる対象条項に育介法の改正規定を追加 政令の改正案を提示(労政審の職業安定分科会労働力需給制度部会) [2024/11/22]
- 「『確定拠出年金法施行規則の一部を改正する省令』の公布について(令和6年 年発1118第4号)」などを公表(厚労省の新着通知) [2024/11/22]
- 「建設産業における女性活躍・定着促進に向けた実行計画」 新計画の骨子案について議論(国交省の検討会) [2024/11/22]
- 高額療養費制度 自己負担限度額の引き上げ・所得区分の細分化などを検討(社保審の医療保険部会) [2024/11/21]
- 日本年金機構からのお知らせ 「~協会けんぽ管掌事業所のご担当者さまへ~令和6年12⽉2⽇以降の資格確認書の発⾏」などの情報を掲載 [2024/11/21]