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コンテンツ提供元:株式会社ブレインコンサルティングオフィス 

2018/11/22

協会けんぽ 2019(平成31)年度の保険料率などについて議論


   協会けんぽを取り仕切る全国健康保険協会から、平成30年11月21日に開催された「第94回全国健康保険協会運営委員会」の資料が公表されました。

    今回の議題は、「平成31年度保険料率」、「平成31年度事業計画」、「インセンティブ制度」等についてです。

   平成31年度保険料率(医療分の都道府県単位保険料率)が気になるところですが、今回は、各支部の意見が紹介されています。


   全都道府県の各支部のうち、意見書を提出したのは38支部で、そのうち、18支部は、平均保険料率(都道府県単位保険料率の全国平均)10%を維持するべきという意見のようです。

 

   その他、維持と引き下げの両方の意見がある支部が13支部、引き下げるべきという支部が6支部だったようです。

   改定の時期については、4月納付分(3月分)からという意見以外の意見はなかったようです。

  なお、協会けんぽの平成29年度決算は、収入が9兆9,485億円、支出が9兆4,998億円、収支差は4,486億円と前年度に比べてマイナス500億円となったものの、準備金残高は2兆2,573億円で給付費等の3.1か月分(法定額は給付費等の1か月分)となったようです(黒字を維持)。

 しかし、協会けんぽでは医療費の伸びが賃金の伸びを上回るという財政の赤字構造が解消されていないことに加え、団塊の世代が75歳以上となり、高齢者医療費の増加が見込まれる2025年を見据えると、今後の財政状況については予断を許さない状況にあると分析しています。

 

   今回も5年収支見通し等の財政状況に関するシミュレーションが行われましたが、保険料率10%を維持した場合であっても、数年後には準備金を取り崩さなければならない見通しとなっているようです。

   今後、このような状況と各支部の意見を踏まえて、保険料率が決定されることになります。

  ちなみに、協会けんぽの保険料率については、インセンティブ制度が導入されていますが、これが実際に保険料率に反映されるのは、2020(平成32)年度からとなります。

   今後は、この制度の周知する広報も強化していくようです。

   平成31年度の保険料率が、ここ数年のように平均10%で落ち着くことになるのか、動向に注目です。

 

   詳しくは、こちらをご覧ください。

 

<第94回全国健康保険協会運営委員会/資料>

http://www.kyoukaikenpo.or.jp/home/g7/cat720/h30/dai94kaiunneiiinkai/301121