人事・労務に関するトピックス情報

コンテンツ提供元:株式会社ブレインコンサルティングオフィス 

2023/03/01

障害者雇用率の引き上げなどを盛り込んだ改正政省令を公布


 令和5年3月1日付けの官報に、「障害者の雇用の促進等に関する法律施行令及び身体障害者補助犬法施行令の一部を改正する政令(令和5年政令第44号)」、「障害者の雇用の促進等に関する法律施行規則の一部を改正する省令(令和5年厚生労働省令第16号)」が公布されました。その概要は、次のとおりです。

●「障害者の雇用の促進等に関する法律施行令及び身体障害者補助犬法施行令の一部を改正する政令(令和5年政令第44号)」の概要(障害者の雇用の促進等に関する法律施行令の改正について)
○障害者雇用率を、次のように改める。
注)令和6年4月1日から令和8年6月30日までの間は、かっこ書きの率とする。
「新」の適用は、令和8年7月1日からとなる。
・国等の率
 現行:2.6% → 新:3.0%(2.8%)
・都道府県等の教育委員会の率
 現行:2.5% → 新:2.9%(2.7%)
・民間企業の率
 現行:2.3% → 新:2.7%(2.5%)
・特殊法人の率
 現行:2.6% → 新:3.0%(2.8%)
☆民間企業(特殊法人を除く)に適用される障害者雇用率を整理すると次のとおり。
・令和6年3月31日まで〔現行〕→2.3%
・令和6年4月1日から令和8年6月30日までの間→2.5%
・令和8年7月1日から→2.7%
○障害者雇用調整金の算定のための単位調整額を、現行の2万7千円から2万9千円に引き上げる。

●「障害者の雇用の促進等に関する法律施行規則の一部を改正する省令(令和5年厚生労働省令第16号)」の概要
○障害者雇用率を 2.7%(特殊法人にあっては 3.0%)とすることに伴い、対象障害者である労働者の雇用の状況を厚生労働大臣に毎年1回報告しなければならない事業主の範囲を、次のように改める。
 現行:労働者数43.5人(特殊法人にあっては38.5人)以上の事業主
 新 :労働者数37.5人(特殊法人にあっては33.5人)以上の事業主
注)令和6年4月1日から令和8年6月30日までの間については、障害者雇用率を2.5%(特殊法人にあっては2.8%)とすることに伴い、附則において当該事業主の範囲を、「労働者数40人(特殊法人にあっては36人)以上の事業主」とする経過措置を設ける。
☆民間企業(特殊法人を除く)における報告が義務づけられる事業主の範囲を整理すると次のとおり。
・令和6年3月31日まで〔現行〕→労働者数43.5人以上の事業主
・令和6年4月1日から令和8年6月30日までの間→労働者数40人以上の事業主
・令和8年7月1日から→労働者数37.5人以上の事業主
〇各除外率設定業種の除外率について、100分の10ずつ引き下げる。

 施行期日は、一部を除き、令和6年4月1日とされています。近く、改正内容を説明するためのリーフレットなどが公表されると思いますが、ひとまず、官報の内容を紹介させていただきます。

<障害者の雇用の促進等に関する法律施行令及び身体障害者補助犬法施行令の一部を改正する政令(令和5年政令第44号)>
https://kanpou.npb.go.jp/20230301/20230301h00927/20230301h009270003f.html

<障害者の雇用の促進等に関する法律施行規則の一部を改正する省令(令和5年厚生労働省令第16号)>
https://kanpou.npb.go.jp/20230301/20230301g00041/20230301g000410003f.html

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