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2012/07/31
AIJ社長ら追起訴 起訴額計100億円―東京地検特捜部
AIJ投資顧問による巨額年金基金消失事件で、東京地検特捜部は2012年7月30日、東京都内の厚生年金基金など4つの基金から約30億円をだまし取ったなどとして、同社社長、浅川和彦容疑者(60)ら3人を詐欺と金融商品取引法違反(契約に関する偽計)の罪で追起訴しました。
東京地検特捜部は7月上旬、別の2基金から約70億円をだまし取った詐欺罪などでも3人を起訴しており、一連の事件の起訴額は計約100億円を超えることとなりました。これまでの調べによりますと、浅川社長らは2009年の4月以降、全国の年金基金から約600億円を集めていましたが、資金をほとんど運用せずに解約する基金への払い戻しに充てていたとのことで、警視庁は立件分以外にも年金資金を詐取していた疑いが強いとみて引き続き資金の流れなどを調べる方針です。
ほかに追起訴したのはAIJ取締役、高橋成子被告(53)と同社傘下のアイティーエム証券社長、西村秀昭被告(56)。同証券取締役(50)は「現時点で起訴できるだけの証拠がない」として処分保留で釈放したほか、法人としてのAIJの起訴も見送りました。
起訴状によると、浅川社長らは2010年9月~11年10月、都内の厚生年金基金に私募投資信託の虚偽の運用報告を示し約10億円の投資一任契約を結ばせるなど、計約30億円を詐取したとされています。
追起訴に先立ち、証券取引等監視委員会は金商法違反容疑で浅川社長ら3人を特捜部に告発しました。
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