2011/09/28
失業保険、被災45市町村で90日間延長 厚生労働省発表
東日本大震災の被災地では仕事を失ったままの人が今も大勢いることから、小宮山洋子厚生労働相は、2011年9月27日の閣議後の会見で早ければ来月にも支給が切れる雇用保険の失業給付について、地元以外の地域でも仕事を探すことを条件に、90日間、支給期間を延長することにしました。震災から7か月経過する10月中旬以降、失業保険の給付を受け取れなくなる人が出てくることから、地震・津波の被害が大きかった地域に限定して失業給付の支給を延長する。
実施するのは「広域延長給付」と呼ばれる制度です。通常の失業保険の給付日数は短い人で90日。さらに東日本大震災の離職者には最大120日延長していました。しかし、現状は、10月中旬から順次、給付が切れる人が出てきます。そのため特定の地域に限って、ハローワークで認定を受けた場合に90日間、給付を延長できるようにしました。
厚生労働省によると、被災3県の沿岸地域で10月に失業保険が切れる人は約4千人にのぼるといいます。広域延長給付を受ける場合、地元以外も視野に入れた職探しをする条件もありますが、小宮山厚労相は会見で「現地での雇用をしっかりつくってくれという声も非常に大きい」と言い、地元での求職活動を優先する人も延長給付の対象にするといいます。
対象地域は以下の通りです。【岩手県】洋野町、久慈市、野田村、普代村、田野畑村、岩泉町、宮古市、山田町、大槌町、遠野市、釜石市、住田町、大船渡市、陸前高田市【宮城県】気仙沼市、南三陸町、石巻市、女川町、東松島市、松島町、大郷町、利府町、塩釜市、七ケ浜町、多賀城市、仙台市(宮城野区・若林区)、名取市、岩沼市、亘理町、山元町【福島県】新地町、相馬市、南相馬市、飯舘村、川俣町、浪江町、葛尾村、双葉町、大熊町、富岡町、田村市、川内村、楢葉町、広野町、いわき市
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