コンテンツ提供元:株式会社ブレインコンサルティングオフィス
2019/12/11
大手コンビニで残業代の一部を長期未払い 総額約4億9千万円
「大手コンビニにおいて、加盟店で働く従業員の残業手当の一部が支払われていなかった」といった報道がありました。
これを受けて、社長をはじめとする経営陣は、令和元年(2019年)12月10日に記者会見を開き、法令理解の不十分さなどを陳謝しました。
同社の発表によると、2019年9月に労働基準監督署からの加盟店(1店舗)への指摘により、2001年10月から2019年11月までの間、時給勤務者の「精勤手当」および「職責手当」に対応する残業手当の計算式に使用する数値が誤っており(割増率:正しくは1.25倍のところを0.25倍)、残業手当の一部支払いが不足していることが判明したということです。
さらに、過去に遡り確認した結果、2001年9月以前においても、給与支払い代行業務において、店舗従業員のうち時給勤務者の「精勤手当」(1978年追加)および「職責手当」(1980年追加)ならびに固定給勤務者の「精勤手当」(追加時期不明)に対する残業手当が支払われていなかったことが2001年10月に判明したにも関わらず、公表および従業員への支払い対応が行われていなかったということです。
同社は、データにより確認できた2012年3月から2019年11月までの支払い分について、従業員数30,405人を対象に、支払い不足金額約4.9億円(遅延損害金1.1億円を含む)を、支払う意向だということです。
●2019年9月に労働基準監督署からの指摘により判明した件は、割増率の設定ミス。
●過去に遡って確認した結果、対応がとられていなかった件は、割増賃金の算定基礎への不算入(算入すべき賃金を計算から除外)。
ということで、いずれも、給与計算の基本中の基本といえる部分の処理が不適切であったために生じた事例です。
単純なミスが積もり積もって約4.9億円の支払いが必要となり、それ以上に、社会的な信用を失う結果となっています。
改めて、給与計算の業務の重要性を感じますね。
同社は、
●
●過去に遡って確認した結果、対応がとられていなかった件は、
ということで、いずれも、
単純なミスが積もり積もって約4.9億円の支払いが必要となり、
改めて、給与計算の業務の重要性を感じますね。
同社からの発表について、詳しくは、こちらをご覧ください。
<当社による店舗従業員様の給与支払い代行業務における残業手当の一部支払い不足について>
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