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2012/03/19
パートの社会保険拡大、医療費増を健保で分担 厚労省検討
パート労働者への社会保険の適用拡大をめぐって、厚生労働省は高齢者医療費の拠出金などについて負担軽減策の導入を検討します。パートが多い外食や流通業などが対象で、拠出金の負担増の大半を健康保険組合などの加入者全員で肩代わりする枠組みとなります。大企業健保の負担が相対的に増えるのは明らかで、反対意見が出るのは確実です。
政府・民主党は社会保障と税の一体改革で、45万人のパートを企業健保や厚生年金に加入させることを決めました。パートの加入で高齢者医療の拠出金や介護納付金が膨らみ、また、流通や外食の健保では医療負担が大幅医に増えるのは避けて通れません。
このため、厚生労働省は2016年の4月の社会保険の適用拡大に合わせて軽減策を導入し、3月末に関連法案を今国会に提出する予定です。厚労省の検討案では月収が98,000円以下のパートについては負担を1~2割にとどめ、軽減された分は大企業の健保組合や協会けんぽ、公務員の共済組合の加入者が肩代わりします。大企業の健保の加入者は約3000万人で、一人当たり1000円の負担増が生じる予定です。大企業を中心に負担を迫られる健保の方が多いとみられます。この法案は2012年3月末に法案を提出します。
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