2011/04/27
主婦年金、過払い分の返還請求へ
政府・民主党は26日、主婦らの年金未納問題について、本来より多く年金をもらっている受給者に対し、過払い分の返還を求める方針を固めました。
過去にさかのぼって未納者が保険料を納めることができる期間は10年とされる予定です。
主婦の年金問題は、夫が会社員を辞めた後に、主婦自らが「第3号被保険者」から「第1号被保険者」に切り替える届けを出す必要がありましたが、国民年金への切り替えを忘れていて、保険料を払わないままにしていたことで生じています。
切り替え漏れの人のうち、5万3000人は本来よりも平均で年1万1150円多く年金を受け取っています。
政府・民主党は公平性を保つため、過払い分の返還を求めることにしました。
厚生労働省が第3号被保険者として見なして救済した「運用3号」の988人についても過払い分を返還してもらう方向です。
これから支給する年金を減らすのか、分割で払ってもらうのかなど返還方法についてはまだ、決まっていませんが、受給者の生活に支障が出ないように配慮する予定です。
未納期間の解消策については、過去の保険料をさかのぼって納付できる期間を10年分とする方針で、現役世代の42万2000人が対象になるほか、受給者も追納することができますが、追納できない人は年金額が減額される見込みです。
厚労省は今年の1月から、過去の未納分について保険料を納めていたと見なす救済策を実施していましたが、この救済策は保険料を払っている人と不公平が生じるとの批判が続出しました。
このため厚労省は今年の3月に救済策を撤回し、未納期間がある人に全期間追納させるなどの方針を打ち出していました。
しかし、この対策でも主婦と一般未納者の取り扱いが不公平との批判が出て、主婦、一般未納者ともに、追納期間の上限を10年で区切ることにしたものです。
5月には党の方針および改善策を正式決定し、法案を国会に提出する予定です。
厚労省も社会保障審議会の特別部会で主婦年金問題を議論しており、党の意見を参考にしながら決めることにしています。
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