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2011/05/16
年金、10年で受給資格 厚労省が改革原案
菅政権が検討している新しい年金制度で、新設される最低保障年金は現役時代の平均年収が600万円以下の人を対象にすることになった。民主党と厚生労働省が最終調整し、6月末に菅政権がまとめる消費増税と社会保障の一体改革に盛り込まれる方向です。
民主党の「社会保障と税の抜本改革調査会」では、月額7万円の満額を支給するのは、現役時代の平均年収が300万円以下と限定。年収がそれを超えると減額し、600万円超で支給額をゼロとする方針を固めた。これを受けて、厚労省は財源の試算を始めました。
現行の基礎年金(満額月6万6千円)は加入者だけが対象で、財源は税と保険料で折半する仕組みです。一方、最低保障年金はすべて税金を財源とし、ほとんど収入がなかった人も含む低所得者に支給するため、年収300万円超の所得層の多くは年金支給額が減る見通しです。財源は、基礎年金より5兆円程度増えるそうです。
新年金制度は、2015年度の移行開始を目指します。当面は現行制度の見直しから手をつけ、徐々に移行させていくため、新制度が完成して月額7万円の最低保障年金が支給されるのは開始から40年後になります。
そのため、民主党の調査会は、制度設計の先送りも検討していますが、年金の具体案を示さないと与野党協議の実現がさらに難しくなるため、近く具体案をまとめることとしました。
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