2011/05/25
今春の大卒就職率、氷河期並み - 最低水準の91%に
大学を今春卒業した就職希望者のうち、4月1日現在で就職した人の割合が91.1%になり、前年同時期を0.7ポイント下回ったことが24日、文部科学省と厚生労働省の調査で分かりました。東日本大震災で被災した岩手、宮城、福島の3県分は除いた暫定値ですが、比較可能な1996年度以降、就職氷河期と呼ばれた過去最低の2000年卒の水準に並びました。内定を得られなかった大卒者は約3万3000人とみられます。
調査は全国の大学と専門学校など112校の計6250人が対象で、被災3県の6校320人分は改めて集計することとしています。
就職率低迷の背景には、グローバル化に伴う大企業の国内採用の厳選や、採用意欲が高い中小企業と大手志向が強い学生とのミスマッチ問題などがあります。
大卒で就職を希望した人の割合は66.4%で前年を0.4ポイント下回りました。就職率は男女別、国公私立、文系・理系を問わず前年を下回りました。昨年10月時点の内定率は前年比4.9ポイント低下し、57.6%でしたが、最終的な就職率は0.7ポイントの低下で9割台を確保しました。
文科省は「未内定者を採用した企業に奨励金を出すなど、支援を強化した成果が出た。震災の影響による内定取り消しも懸念したほど多くはなかった」と分析しています。
一方、厚労省によると、学校やハローワークを通じて求職した高校新卒者の3月末の内定率は95.2%で、前年同期比1.3ポイント上昇。就職を希望する高卒者全員を対象にした文科省調査でも1.6ポイント上昇し93.2%になりました。厳しい就職状況を踏まえて学校側が対策に力を入れた結果です。
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