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コンテンツ提供元:株式会社ブレインコンサルティングオフィス 

2011/09/06

労災隠し、市委託金から労災給付金不正支出―京都市森林文化協会


 2011年9月5日、京都市は左京区の市全額出資の財団法人「市森林文化協会」が、2009~2010年度にかけ市の委託料から賃金など計約179万円を不正に支出していたことを明らかにしました。市は財団に対し全額返済を求めるとのことです。

 京都市によれば、同協会は2010年2月に西京区の市有林で伐採作業中に木の下敷きになり左足を骨折していた臨時職員の男性(当時55歳)に「労働保険給付金相当額」を支払うことで合意していました。しかし、財団は労災申請をせず、通常は労災保険から支払われる給付金や退職金相当額とした計約94万円を市が委託した公有林環境整備対策事業費から支払っていました。また、男性ら6人の健康保険料と厚生年金保険料の本人負担分の計約84万円も市の委託料から支払っていました。

  2010年2月の男性の労働災害について報告をしなかったとして、京都上労働基準監督署が労働安全衛生法違反の疑いで同協会と男性事務局長(64歳)を今年7月に書類送検し、市が実態を調べていました。
 京都市は不正に支出された全額の返還を協会に求め、協会も事務局長ら協会の4人を処分する方針です。