• トップ
  • トピックス
  • 中小企業向けの確定拠出年金制度の対象範囲の拡大の方向性を示す(社保審の企業年金・個人年金部会)

人事・労務に関するトピックス情報

コンテンツ提供元:株式会社ブレインコンサルティングオフィス 

2019/11/08

中小企業向けの確定拠出年金制度の対象範囲の拡大の方向性を示す(社保審の企業年金・個人年金部会)


 厚生労働省から、令和元年(2019年)11月8日に開催された「第9回 社会保障審議会企業年金・個人年金部会」の資料が公表されました。

 前回の部会において、公的年金の見直しに併せて、企業年金・個人年金の加入可能要件を見直して加入可能年齢を引き上げるとともに、受給開始時期などを柔軟化すべきであることなどが確認されました。

 一方、企業年金・個人年金の現状を見ると、次のような問題があります。

・中小企業を中心にそもそも企業年金がない者がいる。

・企業に企業年金があっても適用されていない者がいる。

・個人型確定拠出年金(個人型DC=iDeCo)について、加入可能範囲が拡大されたが、企業型確定拠出年金(企業型DC)の加入者がiDeCoに加入できるのは同時加入を認める規約の定め等がある企業に限られている。

 そこで、今回の部会では、加入可能年齢の引上げなどの制度の充実を図ることに併せて、より多くの企業・個人が制度を利用できるよう、制度面・手続面の改善を図るべきではないかという意見が示されています。

 たとえば、「中小企業向け制度の対象範囲の拡大」として、次のような方向性が示されています。

●企業年金の実施率の低下は300人未満の企業で著しいことから、中小企業向けに設立手続を簡素化した「簡易型DC」や、企業年金の実施が困難な中小企業がiDeCoに加入する従業員の掛金に追加で事業主掛金を拠出すること
ができる「中小事業主掛金納付制度(iDeCoプラス)」について、制度を実施可能な事業主の対象範囲を、現行の100人以下から300人以下に拡大することとしてはどうか。

 確定拠出年金制度などの公的年金制度を補完する企業年金・個人年金の制度については、ここ数年、改正の連続です。

 上記の「簡易型DC」と「iDeCoプラス」も、2018年5月に導入された制度ですが、これらについて、早くもテコ入れが検討されています。

 政府の力の入れ具合がわかりますね。

 詳しくは、こちらをご覧ください。
<第9回 社会保障審議会企業年金・個人年金部会/資料>
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_07722.html