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2012/06/05
生活保護について見直し案提出へ―厚生労働省
2012年6月4日、厚生労働省は生活保護制度の見直し案を盛り込んだ「生活支援戦略」の骨子案を国家戦略会議に報告しました。不正受給に対する罰則の強化や、親族に扶養義務を果たしてもらうための仕組み、基礎年金に比べて有利とされる保護費の見直しを検討するとしています。今月中に中間報告をまとめ、秋に最終取りまとめを行います。
生活保護受給者数は過去最多を更新中で、今年2月時点で約210万人に達しています。保護費の今年度予算は国と地方を合わせて3兆7000億円に上り、その半分を医療費(医療扶助)が占めています。これを受けて見直し案では、当面の対応として、電子レセプト(診療報酬明細書)の点検を強化、多重受診や生活保護受給者の診療が特に多い医療機関を把握し、指導に乗り出すこととしています。
今後の検討事項では、不正受給対策として罰則(3年以下の懲役または30万円以下の罰金)を引き上げる案を盛り込んでいます。また、受給者の扶養が困難という親族にはその理由の証明について義務付けを検討します。市区町村が受給者の就労状況を把握できるよう自治体の権限の強化も検討項目となっています。働いて得た収入の一部を積み立てておき、保護を抜け出した時に返す「就労収入積立制度」導入案についても提起しました。
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