2024/12/17
女性活躍の更なる推進及び職場におけるハラスメント防止対策の強化について 報告書の案を提示(労政審の雇用環境・均等分科会)
厚生労働省から、令和6年12月16日に開催された「第78回 労働政策審議会雇用環境・均等分科会」の資料が公表されました。今回の会議で、「女性活躍の更なる推進及び職場におけるハラスメント防止対策の強化について(案)」が公表されています。
これは、本年9月以降、この分科会で行ってきた「女性の職業生活における活躍の更なる推進及び職場におけるハラスメント防止対策の強化」についての議論の結果をとりまとめ、報告するためものです。
次のような方向性が示されています(主要なものを抜粋)。
<女性の職業生活における活躍の更なる推進>
●男女間賃金差異の情報公表(現在は301人以上の企業が義務の対象)の拡大
常時雇用する労働者の数が101人以上300人以下の企業においても、男女間賃金差異の情報公表を義務とすることが適当である。
●女性管理職比率の情報公表の義務化等
女性管理職比率の情報公表を義務とし、義務の対象範囲については、一般事業主行動計画の策定が義務付けられている常時雇用する労働者の数が101人以上の企業とすることが適当である。
<職場におけるハラスメント防止対策の強化>
●職場におけるハラスメントを行ってはならないという規範意識の醸成
雇用管理上の措置義務が規定されている4種類のハラスメントに係る規定とは別に、一般に職場におけるハラスメントを行ってはならないことについて、社会における規範意識の醸成に国が取り組む旨の規定を、法律に設けることが適当である。
●カスタマーハラスメント対策の強化
カスタマーハラスメントは労働者の就業環境を害するものであり、労働者を保護する必要があることから、カスタマーハラスメント対策について、事業主の雇用管理上の措置義務とすることが適当である。
●就活等セクシュアルハラスメント対策の強化
就職活動中の学生をはじめとする求職者に対するセクシュアルハラスメントの防止を、職場における雇用管理の延長として捉えた上で、事業主の雇用管理上の措置義務とすることが適当である。
●パワーハラスメント防止指針へのいわゆる「自爆営業」の明記
いわゆる「自爆営業」に関して、職場におけるパワーハラスメントの3要件を満たす場合にはパワーハラスメントに該当することについて、パワーハラスメント防止指針に明記することが適当である。
いずれも、報道などで話題になっており、今後の動向が注目されています。詳しくは、こちらをご覧ください。
<第78回 労働政策審議会雇用環境・均等分科会/資料>
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_47094.html
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