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コンテンツ提供元:株式会社ブレインコンサルティングオフィス 

2013/12/19

AIJ前社長に懲役15年の実刑判決


AIJ投資顧問(東京・中央、現MARU)による年金詐欺事件で、東京地裁は12月18日、元社長に懲役15年を、また3人に追徴金約157億円、没収約6億円を言い渡しました。元社長は即日、控訴したものの、初公判から約1年で一区切りついた形になりました。

回収済みの年金資産は85億円にとどまり、運用資産(2012年3月末時点、1458億円)の約6%。1300億円以上の消失は確実な状況で、加入者は、見込んでいた年金を受給できない状況です。

2012年2月、年金消失の疑いが発覚してから1年10か月経過しました。厚生年金基金を解散させる制度改革の契機となったものの、失われた年金資産を取り戻すのは不可能に近い状況です。改革が後手後手に回った結果、年金加入者に影響が出る形になりました。

厚生労働省によると、現在約530存在する基金のうち、すでに解散方針を固めた基金は123あるようです。残りのほとんども10年程度で解散する見通しです。基金が解散することになれば、企業年金部分の支給は止まり、将来、年金を受給はずであった現役世代の加入者は給付を受けられなくなります。