人事・労務に関するトピックス情報

コンテンツ提供元:株式会社ブレインコンサルティングオフィス 

2017/05/11

厚労省 違法残業等で書類送検の企業名の公表を開始


 以前にもお伝えしたとおり、『過労死等ゼロ』緊急対策」による取組みの一つとして、労働基準関係法令違反で書類送検を行った企業の名称などを厚生労働省のホームページ上で
公表することが決定され、その基準を示す通達が発出されていました。


 今月10日、その公表が開始されました。

 公表される項目は、①企業・事業場名称、②所在地、③公表日、➃違反法条項、⑤事案概要、⑥その他参考事項(送検日)で、各都道府県労働局ごとに、公表基準に該当した企業が列挙されています。

 今回掲載されたのは、昨年10月から今年3月までに公表基準に該当した334件となっています。


 労働基準法違反に限らず、最低賃金法違反、労働者派遣法違反、さらには労働安全衛生法違反なども公表の対象とされており、違法な長時間労働・残業代未払いなどの事案は約120件公表されています(ちなみに、建設業や製造業などにおける労働災害防止の義務を怠っていた事案は200件を超えています)。

 

 公表の基準によると、掲載期間は、公表日から概ね1年間(期間中に違法状態を改善した企業は期間前に削除されることもある)で、今後は、毎月定期に更新されることになっています。

  

 公表が開始されたことは、報道機関も取り上げており、世間の注目度も高いです。

 「企業の法令違反に対する意識の改善につなげたい」というのが厚生労働省の狙いですが、確かに、公表されるダメージを考えると、法令遵守を意識した方が得策といえそうですね。
 

 詳しくは、こちらをご覧ください。

<労働基準関係法令違反に係る公表事案>
http://www.mhlw.go.jp/kinkyu/dl/170510-01.pdf


<【参考】公表事案のホームページ掲載の基準>
http://www.mhlw.go.jp/kinkyu/dl/170510-02.pdf