コンテンツ提供元:株式会社ブレインコンサルティングオフィス
2024/07/08
令和5年度協会けんぽの決算見込み 4,662億円の黒字の見込み
協会けんぽ(全国健康保険協会)から、「2023(令和5)年度協会けんぽの決算見込み」が公表されました(令和6年7月5日公表)。
そのポイントは、次のとおりです。
<全体の収支状況>
2023年度は収入(総額)が11兆6,104億円、支出(総額)が11兆1,442億円、収支差は4,662億円(収支差は前年度から343億円の増加)。
<収入の状況>
収入(総額)は前年度から3,011億円増加。
・保険料収入は2,577億円増加。賃金(賞与含む。)の増加が主な要因であり、標準報酬月額の伸びは前年度比+2.0%(制度改正の影響を除くと+1.5%)。
<支出の状況>
支出(総額)は前年度から2,668億円増加。
・保険給付費は1,993億円増加。加入者数は1.1%減少したものの、加入者1人当たり医療給付費が増加(+4.1%)したことが主な要因。
・拠出金等は1,358億円増加。後期高齢者支援金の増加が主な要因。
・その他の支出は683億円減少。前年度に交付された国庫補助の精算等による国への返還が生じなかったことが主な要因。
なお、協会けんぽの今後の財政については、団塊の世代が後期高齢者になることにより後期高齢者支援金の短期的な急増が見込まれ(2023年度:2兆1,900億円→2025年度:2兆5,300億円)、その後も中長期的に高い負担額で推移することが見込まれること、協会けんぽ加入者の平均年齢上昇や医療の高度化等により保険給付費の継続的な増加が見込まれる(2023年度:7兆1,512億円→2028年度:7兆6,600億円)ことなどにより、楽観を許さない状況だということです。
今後の保険料率の決定などにあたり、この決算の内容がどのように考慮されるのか?
動向に注目です。
詳しくは、こちらをご覧ください。
<2023(令和5)年度協会けんぽの決算見込みについて>
https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g1/r6-7/24070501/
« 生活が「苦しい」とした世帯が約6割(2023年国民生活基礎調査の概況) | 毎月勤労統計調査 令和6年5月分結果速報 実質賃金1.4%減 26か月連続のマイナス »
記事一覧
- 日本年金機構からのお知らせ 「CDによる被保険者データの提供は令和7年3⽉末で終了 「オンライン事業所年⾦情報サービス」をご利⽤ください」などの情報を掲載 [2024/10/21]
- 令和7年春闘の基本構想を公表 賃上げの目安 全体で5%以上 中小は6%以上(連合) [2024/10/21]
- 「フリーランス・事業者間取引適正化等法」の内容を知らない 委託者で54.5%、フリーランスで76.3%(公正取引委員会及び厚労省の調査) [2024/10/21]
- 令和6年12月2日以降は健康保険証が発行されなくなります(日本年金機構) [2024/10/18]
- 「フリーランスとして安心して働ける環境を整備するためのガイドライン」を改定(厚労省) [2024/10/18]