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コンテンツ提供元:株式会社ブレインコンサルティングオフィス 

2010/12/09

介護保険の負担増で民主が反対


 民主党の作業部会は8日、介護保険制度改革の提言案をまとめ、厚生労働省が検討している高齢者などの負担増に反対の意向を表明しました。厚労省が同日公表した高齢者医療制度の改革案の一部に対しても、民主党は難色を示しています。政府は来年の通常国会に向け年内にも法案の骨格を固める方針ですが、調整が難航するのは必至です。

 厚労省は11月末、2012年度からの実施を目指す介護保険制度改革の最終案を発表しました。高齢化で膨らむ介護給付費を賄うため、高齢者と現役世代に負担増を求める内容で、賛否が分かれそうな施策は両論を併記するにとどめ、政治判断に委ねていました。

 これに対して民主党の作業部会は8日、介護保険制度改革の提言案をまとめ、厚労省の政務三役が出席する会議に提示、厚労省の改革案に対する意見の表明が中心でした。

 提言案は
・高齢者が在宅サービスを受けるときに必要な介護計画(ケアプラン)の作成費を無料から有料に切り替える
・介護の必要が少ない高齢者の利用者負担を1割から2割に引き上げる

等の点に反対し、「行わない」と言明しています。

 年収320万円以上の高齢者の利用者負担を1割から2割に引き上げる点や、相部屋施設を利用する高齢者に月5000円の室料を求める点については、慎重な対応を求め、年収の高い会社員や公務員の保険料負担を増やす措置(総報酬割)も、導入時期を慎重に検討すべきだとしました。

 また作業部会は新たな負担を求めずに、保険料の上昇を抑制する対策も明記しました。65歳以上の平均保険料は、12年度に月5000円(現在4160円)を超える見通しで、介護保険安定のために使う基金(約5600億円)を取り崩せば、月5000円以下に抑えられるといいます。